更新日:2025.01.24

失敗しない外壁塗装業者の選び方|優良業者を見極めるポイントと費用相場のすべて

本記事では、外壁塗装業者を選ぶ際に失敗しないためのチェックポイントや、見積もり・費用相場の目安、悪質業者を避けるための注意点、実際の依頼から施工までの流れ、工事後のメンテナンスの重要性などを徹底的に解説します。外壁塗装業者選びにお悩みの方が、一歩踏み出すために知っておくべき情報が満載です。この記事を参考に、長く快適に暮らせる住まいづくりを実現してください。

外壁塗装業者を探す前に知っておきたい基礎知識

なぜ外壁塗装が必要なのか

家の外壁は、雨風や紫外線など、常に過酷な環境にさらされています。そのため、放置していると経年劣化が進み、ひび割れや塗膜の剥がれ、カビや苔の発生など、見た目だけでなく機能面でも問題が生じます。
外壁塗装には以下のようなメリットがあります。

・耐久性の向上:定期的に塗装することで、雨水の浸入や紫外線による傷みから外壁を守り、建物の耐久性を高められる。
・美観の維持:塗装が剥がれたり、色褪せたりすると、住宅の外観イメージが大きく損なわれる。適切なタイミングで塗り替えを行えば、外観の美しさを長く保てる。
・資産価値の維持・向上:外装を定期的に整備しておくことで建物を良好な状態に維持でき、将来的に売却を検討する際も有利になる。

外壁塗装を検討すべき時期と塗料の耐用年数

一般的に、外壁塗装のタイミングは10年に1回程度と言われています。ただし、地域の気候条件や使用されている塗料の種類、家の構造などによって最適な時期は異なります。

・アクリル塗料:耐用年数は約5~7年。コストは安いが耐久性は低め。
・ウレタン塗料:耐用年数は約7~10年。コストと耐久性のバランスが良いが、近年はシリコン塗料が主流になりつつある。
・シリコン塗料:耐用年数は約10~15年。耐候性に優れ、コストパフォーマンスが高い。
・フッ素塗料:耐用年数は約15~20年。初期費用は高めだが、長期的な視点ではお得になる場合が多い。
・無機塗料:耐用年数は約20~25年。高い耐候性と防汚性を備えているが、非常に高価。

また、見た目に大きな劣化がなくても、**チョーキング現象(外壁を触ると白い粉が付く現象)**や、微細なひび割れ、苔やカビの発生などが見られたら塗り替えのサインです。

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外壁塗装業者を選ぶ際の重要ポイント

地元密着型業者と全国展開業者のメリット・デメリット

外壁塗装業者には「地元密着型」と「全国展開型」の大きく2種類があります。それぞれの特徴を知り、依頼する際のメリット・デメリットを理解しておきましょう。

1.地元密着型業者
 ・メリット
  ・地域特有の気候条件や建物の特性を熟知している。
  ・施工エリアが狭く、迅速なアフターフォローが期待できる。
  ・地域の評判が何より大事なので、丁寧な施工をしてくれるところが多い。
 ・デメリット
  ・規模が小さいことが多く、一時的に繁忙期になると工事スケジュールが遅れる場合がある。
  ・塗料や施工方法の選択肢が全国展開型に比べて狭い場合もある。

2.全国展開型業者
 ・メリット
  ・大規模展開ならではの資本力があり、最新の塗料や施工技術の選択肢が豊富。
  ・コールセンターなどのサポート体制が整備されている場合が多い。
  ・ブランド力があるため、一定の信頼感がある。
 ・デメリット
  ・地域特有の事情に柔軟に対応しきれない場合がある。
  ・営業所が近隣にないと、アフターフォローの対応が遅れがちになることも。

業者の信頼性を見極める6つの指標

外壁塗装は高額な工事であるため、業者選びに失敗すると大きな損失につながります。そこで、信頼できる業者を見抜くための6つの指標を押さえておきましょう。
1.実績と施工事例
 ・過去にどのような施工を行ってきたかが業者の腕を知る一番の手がかり。
 ・写真付きの施工事例を公開している業者は透明性が高い傾向。

2.口コミ・評判
 ・インターネットやSNSで検索し、生の声を確認する。
 ・地元密着型の場合は近隣の評判や知人の紹介情報も貴重。

3.資格・許認可の有無
 ・建設業許可番号の有無や、塗装に関する技術資格(塗装技能士など)を保有しているかを確認。

4.保証内容
 ・工事後の保証制度が明確かどうか。保証書を発行してくれるかもチェック。

5.見積もりの透明性
 ・細かい内訳が明示されているか。曖昧な説明で追加料金が発生しないか。

6.営業担当者の対応
 ・こちらの質問や要望に丁寧に答えてくれるか。
 ・無理な契約を迫ってこないか。

複数社からの相見積もりが必須な理由

外壁塗装業者を選ぶ際は、必ず複数社から見積もりを取得することが大切です。1社だけの見積もりだと、価格や施工内容が適正か判断しにくいからです。相見積もりを取ることで、以下のメリットがあります。
・料金の比較ができる
高すぎる見積もりや、異常に安い見積もりを見抜きやすい。

・提案の質を比較できる
使用する塗料や施工方法、アフターフォローなどの提案内容を比べることで、納得感のある選択が可能。

・業者の信用度を測れる
見積もり提出までの対応や、質問への回答内容などから、業者の誠実さや専門知識のレベルを把握できる。

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外壁塗装の費用相場と見積もりの見方

外壁塗装にかかる費用の目安

外壁塗装の費用は、建物の構造や塗料の種類、施工面積や足場費などによって大きく変動します。一般的な30坪前後の戸建て住宅の場合、シリコン塗料を使った場合で約60~100万円程度が目安です。高級塗料であるフッ素塗料や無機塗料を選ぶと、同じ規模でも80~150万円以上になることがあります。

主な費用項目の内訳
 1.足場代:足場の設置・解体にかかる費用。塗装工事においては安全性と作業効率を確保するためほぼ必須。
 2.養生費:塗装しない部分をビニールシート等で保護するための作業費。
 3.洗浄費:高圧洗浄機などを使い、外壁表面の汚れや古い塗料の粉を落とす工程。
 4.下地補修費:ひび割れや剥がれがある場合に補修する費用。
 5.塗料費用:使用する塗料の種類やグレードによって大きく差が出る。
 6.施工費用:実際に作業を行う職人の人件費。
 7.諸経費(管理費など):事務手数料や現場管理費など。

見積もり書のチェックポイント

見積書を受け取ったら、以下の点を注視しましょう。

1.「一式」表記が多くないか
 ・「足場工事一式」「下地補修一式」といった大雑把な記載が多い場合、どこにどれだけのコストがかかっているか不透明。
 ・できるだけ数量と単価が明確に記載されているかチェック。

2.塗料の種類とメーカー名、品番が明確か
 ・「シリコン塗料」「フッ素塗料」といった大まかな種類だけでなく、具体的な商品名やグレードが書かれているか確認。

3.保証期間や施工内容の明確化
 ・何年保証なのか、保証の範囲はどこまでなのか、別紙で記載されているかを確認。

4.諸経費の内訳
 ・「諸経費○○円」という表記で大きな金額が計上されていないか。説明がなければ内容を必ず確認する。

不自然に安い・高い見積もりのリスク

相見積もりを取った際、極端に安い見積もりや高い見積もりがあれば、必ず理由を確認しましょう。

・不自然に安いケース
  ・施工に必要な工程や材料が省かれている可能性。
  ・安い塗料を使っている、あるいは人件費を極端に圧縮している可能性。
  ・工事の質や保証内容に不安が残る。

・不自然に高いケース
  ・中間マージンを多く取っている。
  ・不要なオプションが上乗せされている。
  ・他社と比べて特に優れた理由(高性能塗料、特殊技術など)がなければ、過剰請求の疑いも。

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よくある外壁塗装トラブルと防止策

訪問販売による強引な契約

突然自宅を訪問し、「今すぐ塗装しないと大変なことになる」「近くで工事をしていたから安くできる」などと不安や焦りを煽って契約を迫るケースがあります。こういった飛び込み営業には以下のリスクがあります。

・相場より高額な契約を結ばされる。
・工事の質が低い。
・アフターフォローがいい加減。

防止策
・即決せず、必ず複数社から見積もりを取る。
・不安を煽られても、一度冷静に考える時間を持つ。
・名刺や会社情報を必ず確認し、インターネットなどで評判を調べる。

契約後の追加料金請求

施工途中で「予想外の工事が必要になった」などと言われて、追加料金を請求されるトラブルも少なくありません。

原因
・当初の見積もりに下地補修費用などが含まれていなかった。
・業者側が不誠実なケース(最初は安い見積もりを提示し、契約後に高額なオプションを追加する)。

防止策
・見積もり段階で施工箇所をしっかりチェックしてもらう。
・契約時に「追加料金が発生する場合は必ず事前に説明・了承を得る」という文言を入れる。
・見積書の記載内容を細かく確認し、不明点は納得がいくまで質問する。

施工後の保証トラブル

「長期保証付き」と謳っていても、いざ不具合が起きたときに「これは保証の対象外だ」と言われるケースがあります。また、保証書を受け取ったはずなのに内容が曖昧で、実質使えない例も。

防止策
・保証書の内容を確認し、保証対象範囲保証期間を明確に把握しておく。
・保証の対象となる具体的な事例(塗膜の剥離、ひび割れなど)や、対象外の条件(経年劣化による変色など)を事前に確認する。
・アフターフォローの連絡窓口や担当者の連絡先をしっかり把握する。

工事日程の遅延・不在時のトラブル

外壁塗装工事は、天候や施工スケジュールの都合で日程がズレることも珍しくありません。さらに、留守中に工事をされるケースもあるため、近隣から苦情が入ったり、物の破損や盗難が発生するリスクも。

防止策
・工事日程や作業時間帯を、事前に具体的に伝えてもらう。
・ご近所への挨拶は業者と協力して行う(挨拶周りを請け負ってくれる業者も多い)。
・不在時の立ち合いが必要かどうか、事前に確認しておく。

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優良な外壁塗装業者を見極める具体的なステップ

情報収集と候補リストの作成

まずは、以下の方法で業者の情報を収集し、候補となる業者をリストアップしましょう。

1.インターネット検索
 ・「外壁塗装 地域名」「外壁塗装業者 評価」などで検索。
 ・公式サイトの施工事例や料金目安、口コミサイトやSNSもチェック。
2.知人や近隣住民からの口コミ
 ・既に塗装工事を経験した知人から、実際の感想を聞く。
 ・地域のコミュニティ情報を活用。
3.自治体や消費生活センターの情報
 ・悪徳業者の相談事例などを参考に、注意喚起や苦情の多い業者を避ける。

資料請求・現地調査の依頼

リストアップした業者に対して、まずは資料請求や現地調査を依頼します。現地調査とは、業者の担当者が実際に建物を見て状態を確認し、見積もりを作成する重要な工程です。

現地調査でチェックすべきポイント
・担当者の説明は具体的か。
・家の状況を丁寧に確認しているか。
・こちらの要望を正確にヒアリングしているか。

見積もりの比較と質問

複数社から見積もりを取ったら、費用だけでなく提案内容や施工工程、保証制度の違いを比較検討しましょう。

質問しておくと良い項目
 1.使用する塗料の具体的なメーカー・商品名。
 2.工事工程の詳細とスケジュール。
 3.下地補修の内容。
 4.保証期間と保証の範囲。
 5.追加料金の発生がある場合の連絡方法。

契約書の確認

納得できる見積もりが出たら契約へと進みますが、契約書の内容を細部まで確認しましょう。
・保証内容や金額の再確認。
・着工日や工期の設定。
・追加工事が発生した場合の扱い。
・クーリングオフが適用されるのはどのタイミングまでか(訪問販売に限らず、適用要件に該当する場合がある)。

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外壁塗装工事の流れと施工後のメンテナンス

一般的な工事の流れ

1.足場組立・養生
 ・作業の安全確保のため足場を設置し、塗装しない場所を養生する。
2.高圧洗浄
 ・外壁の汚れや苔、古い塗料の粉を洗い流す。
3.下地補修
 ・ひび割れや剥離箇所を補修し、表面を整える。
4.下塗り(プライマー)
 ・塗料の密着性を高めるための下塗りを行う。
5.中塗り・上塗り
 ・選定した塗料で仕上げ塗装を重ねる。基本は2回塗り(中塗り・上塗り)だが、塗料によっては3回塗りを推奨する場合も。
6.最終確認・足場解体
 ・仕上がりや塗りムラを確認し、問題がなければ足場を解体する。
7.清掃・引き渡し
 ・周囲の清掃を行い、工事完了後に施主へ確認を依頼。問題なければ引き渡しとなる。

工事期間と天候の影響

一般的な戸建て住宅であれば、2週間前後が目安です。天候不良が続くと塗料が乾きにくく、品質に影響を与えるため、やむを得ず工期が伸びる場合もあります。梅雨時期や台風シーズンは注意が必要です。

施工後のメンテナンス

外壁塗装後も、定期的なメンテナンスや点検は欠かせません。特に梅雨や台風の後は、外壁にダメージが出やすいため、目視点検だけでもしておきましょう。

・定期点検:施工後1年目、3年目、5年目など節目で業者に点検を依頼するのもおすすめ。
・掃除:コケや苔が生えやすい環境であれば、高圧洗浄を適宜行う。
・早期発見・対処:ひび割れや塗膜の剥がれを見つけたら、早めに業者に相談する。

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外壁塗装業者に関するよくあるQ&A


Q1. 最適な塗料を選ぶにはどうすればいいですか?
A. まずは予算と耐久年数、お住まいの気候や環境を踏まえて考えましょう。海や工場地帯の近くに住んでいる場合は塩害や排気ガスの影響を考慮する必要があります。各塗料には特性がありますので、業者から複数の選択肢を提示してもらい、メリット・デメリットをしっかり比較することが重要です。

Q2. 外壁塗装と一緒に屋根塗装も依頼すべきですか?
A. 足場を組む費用など、重複するコストを削減できるため、外壁と屋根を同時に塗装するのはコストパフォーマンスが高いといえます。ただし、屋根の方が外壁よりも傷みが進行しやすいため、屋根だけ先に塗装が必要になるケースもあります。業者と相談し、屋根の状態をチェックしてから判断しましょう。

Q3. 近隣トラブルを防ぐためにはどうすればいいですか?
A. 工事前に、ご近所への挨拶をしっかり行うことが大切です。業者と一緒に回るのが一般的ですが、お住まいの方自身が挨拶するとよりスムーズです。騒音や塗料のにおいなどで迷惑をかける可能性があることを事前に伝えておくと、トラブルが起きにくくなります。

Q4. 手抜き工事を防ぐには?
A. 作業工程の写真撮影を依頼するのも効果的です。足場設置や洗浄、下塗り・中塗り・上塗りなど、各工程で写真を撮ってもらい記録として残してもらえば、後から工事内容を確認できます。また、定期的に現場を見に行き、進捗をチェックするのも手抜き工事防止につながります。

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外壁塗装業者選びに失敗しないために


ここまで、外壁塗装業者選びに必要な情報を詳細に解説してきました。改めて、失敗を防ぐためのポイントをおさらいしておきましょう。

1.複数社からの見積もりを必ず取る
 ・価格や施工内容、保証制度を客観的に比較する。

2.過度に安い・高い見積もりには要注意
 ・相場からかけ離れた金額は、何らかの落とし穴があるかもしれない。

3.業者の実績や口コミをチェック
 ・公式サイトやSNSの口コミはもちろん、知人の経験談も参考に。

4.契約書や保証内容をしっかり確認
 ・後々のトラブルを防ぐため、細部まで納得いくまで説明を受ける。

5.信頼できる業者は提案や質問対応が丁寧
 ・技術面だけでなく、コミュニケーション能力も重要。

6.工事後のアフターフォロー体制を重視
 ・万一のトラブル時にすぐ対応してくれるかどうか。

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まとめ

外壁塗装は家の美観だけでなく、住まいの寿命を左右する大切なメンテナンスです。しかし、高額な工事であるがゆえに、業者選びで失敗すると大きなダメージを受けてしまいます。
だからこそ、次の点を意識して信頼できる業者を選んでください。

・情報収集:ネットや知人からの口コミ、自治体の情報を駆使して業者を複数リストアップ。
・相見積もり:最低でも2~3社以上から見積もりを取り、価格だけでなく施工内容や保証制度を比較。
・業者の対応力:担当者の知識や提案力、説明のわかりやすさ、誠実な対応姿勢を見極める。
・アフターフォロー:保証制度の有無や内容、施工後の定期点検などのフォロー体制を確認。

さらに、外壁塗装のタイミングと屋根塗装を合わせて検討すれば、足場代などのコスト面でお得になることがあります。
また、信頼できる業者は「押し売り」や「断れない雰囲気」を作るような接客はせず、むしろこちらの質問に丁寧に回答し、適正価格で提案してくれるものです。

万全の準備をして、満足度の高い外壁塗装を実現してください。工事が終わった後も、定期的なメンテナンスや点検を忘れずに行うことで、より長い期間、美しく快適な住まいを維持できます。

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