更新日:2025.01.23
外壁塗装ローンで失敗しない!費用相場・審査対策・メリットを徹底解説

本記事では、外壁塗装を検討する際に利用できる「外壁塗装ローン」について、費用相場や審査の流れ、金利・返済プランの立て方、そしてローンを使うメリットと注意点までを詳しく解説しています。
併せて優良業者の選び方や、工事費用を抑えるポイントも紹介。外壁塗装ローンをうまく活用することで、大切な住まいを守りながら家計への負担を抑え、失敗なくリフォームを成功させるためのヒントを網羅しています。
Contents
外壁塗装にローンを利用するメリット・デメリット
外壁塗装におけるローン活用の背景
外壁塗装はマイホームを美しく保ち、雨風などの自然環境から家を守るために不可欠なメンテナンスです。
しかし、外壁塗装や屋根塗装には数十万円〜数百万円という大きな費用がかかることがあり、まとまった資金を一度に用意するのが難しいケースも珍しくありません。
そのため、近年ではローンを活用して外壁塗装の費用を分割で支払うという選択肢が増えています。
メリット
ローンを利用して外壁塗装を行うメリットは以下の通りです。
1.一括払いの負担を軽減できる
まとまった資金が手元にない場合でも、ローンによって毎月の返済額を一定に抑えながら工事を行うことが可能です。家計に大きな負担をかけずに外壁の劣化を放置するリスクを軽減できます。
2.早期にメンテナンスが行える
外壁や屋根の劣化を放置すると雨漏りなどの深刻な被害に発展するおそれがあります。修繕費用がさらに膨らむ前に早期対応できる点もローンの魅力です。必要なタイミングで工事に踏み切ることで、最終的なトータルコストを抑えることにもつながります。
3.高品質な塗料・工事を選択できる
予算を抑えるために安価な塗料を選ぶと、耐久性が低く将来的に早期塗り替えが必要になるケースもあります。ローンを組むことで、耐久年数が長い高品質の塗料や、施工技術がしっかりした優良業者を選択しやすくなります。
デメリット
一方、ローン利用には以下のようなデメリットも存在します。
1.金利負担が発生する
ローンには利息が付きものです。分割払いにすることで1回あたりの支払いは軽くなる反面、トータルで支払う総額は利息分だけ増える点に注意が必要です。
2.審査に通らない可能性がある
ローンを組むためには金融機関などの審査を受ける必要があります。場合によっては審査が通らず、ローンが利用できないこともあります。過去のクレジットカード延滞や他のローン残高、収入状況などの要因が影響します。
3.ローン返済期間中の負担
一度ローンを組むと、完済まで毎月の返済が発生します。返済期間中に家計の変動や不測の事態が起こると、返済計画が滞るリスクも考慮しておく必要があります。
外壁塗装ローンの種類と特徴
ローンと一口に言っても、複数の種類が存在します。ここでは、外壁塗装によく活用される代表的なローンの種類とその特徴を解説します。
リフォームローン
リフォームローンとは
リフォームローンは自宅の増改築や修繕工事などのリフォーム費用に特化したローン商品です。外壁塗装は建物の価値維持・向上を目的としたリフォームの一部に該当するため、多くの金融機関で利用できます。
特徴
・金利が比較的低い
リフォーム目的のローンは住宅ローンに準じる形で金利が設定されているケースが多く、フリーローンより金利が低めに設定されていることがあります。
・使い道が限定される
住宅リフォームの費用に充てることが大前提とされているため、他の用途に転用しにくいですが、その分審査も「住宅の維持管理・資産価値向上」という目的が明確なため、比較的通りやすい傾向があります。
フリーローン
フリーローンとは
銀行や信用金庫などが提供する、使い道が自由なローンです。リフォーム以外にも、教育資金や車の購入などさまざまな目的に利用できます。
特徴
・使途が自由
リフォームローンと異なり、外壁塗装だけでなく他の用途にも柔軟に資金を使える点が大きなメリットです。
・金利がやや高い傾向
使途が広い分、リフォームローンに比べると金利設定が高めになるケースが多いです。
住宅ローンの借り換え・追加融資
住宅ローン借り換え時に追加融資を受ける
既存の住宅ローンを利用している場合、借り換えのタイミングで追加融資を受け、外壁塗装などの費用を捻出する方法があります。
特徴
・金利面で有利になる可能性
住宅ローンの借り換えは、現在のローンよりも低金利のプランに切り替えることが主目的です。追加融資も低金利で利用できる可能性があります。
・手続きが煩雑になりがち
住宅ローンの借り換えには手数料がかかるほか、手間や審査も通常のリフォームローンより複雑になる傾向があります。
クレジットカードのリボ払い・分割払い
クレジットカード決済の活用
一部の塗装業者では、クレジットカードでの支払いに対応しているケースがあります。分割払いやリボ払いを利用すれば、実質的にローンと同じように分割負担が可能です。
特徴
・手続きが簡単
審査が必要ないため、気軽に利用できる点が魅力です。
・金利(手数料)が高い場合も
カード会社の設定するリボ払いや分割手数料は銀行のローンよりも割高になることがあります。あらかじめシミュレーションを行い、支払い総額を確認しておくことが重要です。
外壁塗装工事の費用相場とローン利用時の目安
外壁塗装の費用相場
外壁塗装の費用は、建物の構造や使用塗料、施工面積などで大きく変動しますが、30坪程度の戸建住宅の場合、60万円〜120万円程度が一般的な目安です。使用する塗料がフッ素系やシリコン系などによっても価格差があります。
・シリコン塗料:60〜80万円前後(30坪程度の場合の工事目安)
・フッ素塗料:80〜100万円前後
・無機塗料:100〜120万円前後
もちろん、外壁以外にも屋根塗装を同時に行う場合は総額が150万円前後になることもあります。
ローン利用時の月々の返済目安
例えば、工事費用が100万円の場合、年利3%・5年(60回)返済でシミュレーションすると、毎月の返済額は約1.8万円、利息合計は約8万円程度になります。金利や返済期間によって総返済額は変わるため、借入前にしっかりシミュレーションを行いましょう。
ローン利用の流れと注意点
外壁塗装ローンを利用する大まかな流れは以下の通りです。
1.外壁塗装の見積もりを複数社から取得する
まずは、信頼できる塗装業者を数社ピックアップし、現地調査や見積もりを依頼しましょう。複数社から見積もりを取ることで、費用相場や必要工事の範囲を把握できます。
2.必要な予算を確定させる
見積もりを比較検討し、希望する塗料やオプション工事(ベランダ防水・屋根塗装など)を含めた総予算を把握します。
3.ローンの下調べと比較
リフォームローンやフリーローンなど、どのローン商品を利用するかを比較検討します。金利・返済期間・手数料などの条件を確認しましょう。
4.ローンの申し込みと審査
借入希望先の金融機関に申し込みを行い、必要書類を提出します。見積書や工事契約書、本人確認書類、収入証明書などが必要です。
5.審査結果の連絡・契約
審査を通過したら、金融機関と正式にローン契約を結びます。
– リフォームローンの場合は業者への直接入金になるケースもあります。
– フリーローンの場合は借主の口座に入金される場合があります。
6.外壁塗装工事の開始・完了
工事が着工し、完了後に業者へ支払いを行います。ローン返済もこの時点からスタートすることが多いです。
注意点
・契約前にローンのシミュレーションをしっかり行う
月々の返済額や金利負担、返済期間を事前に把握しておくことが大切です。
・必要書類の準備を早めに行う
審査には収入証明(源泉徴収票や確定申告書)などが必要になるため、手続きに時間がかかることがあります。
・工事内容の変更に備えておく
実際の工事で追加工事や修繕が必要になる場合、費用が増える可能性もあるため、予備費用を確保するか、余裕のある借入額を検討しておくと安心です。
審査に通りやすくなるコツ・ポイント
外壁塗装のローン審査に通るかどうかは、個人の信用情報や年収・勤続年数など多岐にわたる要素が影響します。以下のポイントを押さえておくと、審査に通りやすくなる可能性があります。
1.クレジットヒストリーを良好に保つ
過去にクレジットカードや携帯料金、他ローンなどの支払いを延滞していると審査に不利になる場合があります。普段から延滞せずに返済している実績があれば、金融機関の信頼を得やすくなります。
2.希望借入額を適切に設定する
年収に対して過度に高額な借入希望を出すと、審査落ちのリスクが高まります。大まかな目安として、年間返済額が年収の25%〜30%を超えないように設定すると比較的通りやすくなる傾向があります。
3.他のローンやクレジット残高を整理する
自動車ローンやカードローンなど、すでに借入がある場合は、一部繰り上げ返済や完済を行って借入残高を減らしておくと、審査で有利になります。
4.安定した勤務先・勤続年数
勤続年数が長いほど収入の安定性が高いと判断され、ローン審査においてプラスになります。転職直後よりも1年以上の勤続実績があるとより有利です。
5.担保や保証人を用意できる場合は検討
リフォームローンでも、担保を取るタイプや保証人が必要な商品があります。担保があると金融機関としてもリスクが低いため、より低金利で借りられる可能性があります。
ローン選びで失敗しないための比較基準
外壁塗装ローンを選ぶ際には、以下の比較基準を念頭に置きましょう。
1.金利
金利は返済総額に直結する重要なポイントです。固定金利なのか変動金利なのか、また年率何%で借りられるのかをしっかり比較しましょう。
2.返済期間
返済期間が長いと毎月の返済額は減りますが、総返済額(利息負担)が増える傾向にあります。短すぎると月々の返済負担が大きくなるため、バランスをとった期間を設定しましょう。
3.事務手数料や保証料
ローン商品によっては、事務手数料や保証料がかかる場合があります。金利だけでなく、初期費用の総額も比較対象に入れると正確な判断ができます。
4.繰り上げ返済の可否と手数料
ボーナスや臨時収入があった場合に繰り上げ返済ができると、利息負担を大幅に軽減できます。ただし、繰り上げ返済に手数料が発生するかどうかは商品ごとに異なるため要確認です。
5.審査スピード
すぐに外壁塗装工事を始めたい場合、審査に時間がかかると着工が遅れる恐れがあります。即日〜数日で審査が完了する商品もあるため、急ぎの際は審査スピードも選定基準になります。
外壁塗装のローン返済シミュレーションの立て方
月々の返済額シミュレーション
ローンを利用する際は、まず**「自分が月々いくらなら返済に充てられるか」**を明確にしておきましょう。以下の手順を参考にします。
1.家計簿をつけて毎月の余剰資金を把握
家賃や光熱費、食費、その他ローンなど支出をリストアップし、平均的な月の収支を確認します。
2.将来の出費予定を考慮
教育資金や車検、保険更新など定期的に発生する出費を加味して、無理なく返済できる金額を算出します。
3.ローンシミュレーションサイトや金融機関の公式サイトを活用
金融機関が提供するシミュレーターに借入希望額・金利・返済期間を入力すると、おおまかな毎月の返済額と総返済額が確認できます。
計画的な返済を実現するポイント
・金利が低いうちに借りる
金利が上昇傾向にある場合は、早めの借入で総返済額を抑えられる場合があります。
・繰り上げ返済を想定
余裕がある月やボーナス時期に繰り上げ返済を実施できるよう、ローン商品を選ぶ際に手数料がかからないタイプを検討しましょう。
・家計防衛資金を確保
万が一の出費に備えて、生活防衛資金を手元に一定額残しておくと安心です。すべてを返済に回すと、予想外の出費に対応できなくなる恐れがあります。
ローン利用時に押さえておきたい補助金や減税制度
外壁塗装そのものを直接補助する公的制度は多くありませんが、以下のような制度を活用できるケースがあります。
1.省エネリフォーム補助金
断熱塗料を用いた外壁塗装や断熱性能を高める改修工事と併せて行う場合、省エネリフォームを対象とした補助金を受けられる可能性があります。自治体ごとに補助内容や条件が異なるため、事前に役所や自治体のウェブサイトを確認しましょう。
2.住宅ローン減税との併用
住宅ローン減税は新築・購入時だけでなく、一定の条件を満たす増改築にも適用されます。ただし、減税の対象となるリフォームの要件は工事費が100万円以上や省エネ改修など、厳密に規定されています。外壁塗装だけでは適用外となる場合が多いため、要件をよく確認することが重要です。
3.各種自治体独自のリフォーム補助金
地域によっては、景観保全や防災対策などを目的としたリフォーム補助金が用意されている場合があります。外壁の改修が対象工事に含まれている可能性があるため、住んでいる自治体の制度を調べてみましょう。
優良塗装業者の見極め方とローンと合わせたお得な工事計画
外壁塗装ローンを賢く利用するには、信用できる優良業者を選ぶことも重要です。ローン返済と並行して、工事品質やアフターサポートが不十分だと、結果として追加修繕費がかさむリスクもあります。
優良業者を見極めるポイント
1.複数の実績・施工事例がある
施工事例や口コミが豊富で、過去の施主からの評価が高いかどうかを確認します。写真や詳細事例を見せてもらえる業者は信頼度が高いです。
2.資格や許可を取得している
建設業許可や塗装技能士などの資格を持っているかチェックします。無資格でも塗装業は開業できるため、きちんとしたプロが在籍しているかどうかは大切です。
3.工事の見積もりが明確でわかりやすい
材料費・人件費・足場代など、内訳が細かく記載されている見積書を提示してくれる業者は誠実な対応が期待できます。逆に、「一式○○万円」のようにざっくりとした見積もりしか出さない業者は注意が必要です。
4.保証やアフターサービスがしっかりしている
外壁塗装は完了後の数年間の保証が標準的です。保証内容や期間、施工後の点検・補修体制などが充実しているかをチェックしましょう。
5.営業手法が強引でない
相見積もりを断ったり、今日中に決めるよう迫ってくるなど強引な営業行為をする業者は後からトラブルになるリスクが高いです。信頼できる対応かどうかを見極めましょう。
ローンと合わせたお得な工事計画
外壁塗装のローンを組む際は、外壁だけでなく屋根や防水工事も同時に行うかどうかを検討してみてください。理由は以下の通りです。
・足場代が一度で済む
外壁・屋根・ベランダ防水を個別に行うと、そのたびに足場を組み直す費用が発生します。まとめて行えば足場代の重複を防ぎ、コストダウンが期待できます。
・ローンのまとめ借りで手数料を抑えられる
外壁塗装と屋根塗装を別々にローンを組むより、一度の借入でまとめて工事費を借りたほうが審査や事務手数料が一回で済み、手間も費用も抑えられます。
・建物全体のメンテナンススケジュールを統一
まとめてメンテナンスを行うことで、建物全体の耐久性や美観を一気に高められます。次回のメンテナンス周期も分かりやすくなり、長期的な維持管理計画を立てやすくなります。
まとめ
外壁塗装や屋根塗装は、住まいを長持ちさせ、常に快適な状態を保つために欠かせないメンテナンスです。しかし、工事費用が高額になることから、資金面のハードルがあるのも事実です。
そんなとき、ローンを活用する方法は家計への負担を軽減しながら必要な工事を実施できる有効な手段と言えます。
本記事で解説したように、ローンを検討する際には以下のポイントを押さえると失敗を避けやすくなります。
・リフォームローンやフリーローンなど複数の選択肢を比較し、最適な金利・条件を選ぶ
・見積もりを複数社から取得して費用相場を把握し、適正価格での工事を目指す
・ローンの審査に通るためのクレジットヒストリーや借入額設定に注意する
・将来の出費や返済計画をシミュレーションし、無理のない返済ペースを見極める
・信頼できる優良業者を見極め、保証内容やアフターサービスを重視する
外壁塗装は建物の価値を維持・向上させる投資でもあります。早めのメンテナンスが、雨漏りや外壁の亀裂など大きなトラブルを防ぎ、結果的に住宅の寿命を延ばすことにもつながります。
金利負担や審査などハードルはありますが、ローンという手段を上手に活用することで、家計管理をしながら必要な塗装工事を手に入れることができます。
ローンを申し込む前には、必ず工事の優先度や家族の意向、家計状況を整理し、あなたに合った最適なプランを選びましょう。賢いローン活用で快適な住まいを保ち、安心なマイホームライフを送っていただければ幸いです。